2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

樽詰めの「書物」

香内三郎の「活字文化の誕生」は、イギリスの文学・歴史に疎い、私のようなものには学ぶことの多くある本である。 ピューリタン革命の経過ひとつをとっても、よくわからないのである。 恥じ入るしかない。 この本の第一部は、「西洋印刷者伝説」と題され、グ…

鎖でつながれた本(2)

「鎖」でつながれた「書物」は、どう読まれていたのか。 まず、「鎖」の両端の片方は、「前小口」に固定されていた。 もう一方の端には環が取り付けられ、鉄の棒(木の棒では鉄の環によってすり減ってしまうため)に何冊分かずつ通されて、「書物」を保存し…

フィリップ・オーギュストの城壁

早めの夏季休暇を取って、パリに行っていた。 ちょうど、ワールドカップの対ブラジル戦・ポルトガル戦と続く期間で、勝つに連れパリの町の熱気が上がっていくのがわかった。 (この期間、フランスは熱波に襲われ、パリで連日33℃を越える異常な暑さでもあった…